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埼玉県春日部市といえば「地下神殿」

こんな写真を見たことありませんか?何年か前にこの写真を知ってからずっと行きたかった春日部市にある「地下神殿」に行ってきました。
この巨大な「地下神殿」、実は「首都圏外郭放水路」といって、日本が世界に誇る防災システムなんです。
「首都圏外郭放水路」は、平成 5 年 3 月から建設が開始されてから13年の歳月を経て、平成 18 年 6 月に完成。総工費は2300億円!
「首都圏外郭放水路」とは?
首都圏外郭放水路は、洪水を防ぐために建設された世界最大級の地下放水路です。中川、倉松川、大落古利根川、18号水路、幸松川といった中小河川が洪水となった時、洪水の一部をゆとりのある江戸川へと流すことができます。
中川・綾瀬川の流域は、利根川や江戸川、荒川といった大きな川に囲まれています。この地域は、土地が低く水がたまりやすいお皿のような地形となっているため、これまで何度も洪水被害を受けてきました。また、川の勾配が緩やかで、水が海まで流れにくいという特徴があり、大雨が降ると水位がなかなか下がりません。さらに近年では、都市化が急速に進み、降った雨が地中にしみこみにくく、雨水が一気に川に流れ込んで洪水が発生しやすくなっています。
首都圏外郭放水路の完成によって、周辺地域で浸水する家屋の戸数や面積は大幅に減り、長年洪水に悩まされてきた流域の被害を大きく軽減しました。
コース内容
令和7年10月に「地下神殿ライトアップコース」が追加されて全部で7コースから選択できます。
コース | 所用時間 | 参加料金(円) | 備考 |
---|---|---|---|
地下神殿 | 55分 | 1,000 | 1階ロビーパネル説明+調圧水槽 |
立坑体験 | 110分 | 3,000 | 展示室+調圧水槽+第1立坑 |
ポンプ堪能 | 100分 | 2,500 | 展示室+ポンプ室+調圧水槽 |
インペラ探検 | 110分 | 4,000 | 展示室+調圧水槽+調圧水槽奥部インペラ |
アドベンチャー | 240分 | 15,000 | 展示室+ポンプ室+第3立坑+第1立坑+調圧水槽+調圧水槽奥部インペラ |
マインクラフト防災学習 | 120分 | 4,000 | 防災学習+調圧水槽 |
地下神殿ライトアップ | 55分 | 1,500 | 1階ロビーパネル説明+調圧水槽 |
「地下神殿ライトアップ」コースは2025.10.10に発表された新コース
「地下神殿ライトアップ」コースは2025.10.10に発表された新コース
- テーマ:『水害から日常を守る、首都圏外郭放水路とみんなの流域治水』
- 構成:①豪雨の予兆 ②洪水発生(危機)③首都圏外郭放水路稼働!④晴れ上がり(日常回帰と防災意識向上)(演出時間:約4分)

写真で見ると幻想的な雰囲気♪
参加にあたっての注意点
念願の「インペラ探検コース」に参加
コースの流れ
受付/龍Q館(1F):開始10分前までに受付を済ます
集合/龍Q館(2F)
龍Q館(2F):「首都圏外郭放水路」の概要や仕組みについて、パネルを使って説明
龍Q館(2F):ヒップウェーダー(長靴)へ履き替え・ヘルメット装着(ヘッドライト付き)
巨大竪穴「第1立坑」:深さ70メートル、内径約30メートルの巨大な竪穴を見学
地下神殿「調圧水槽」:首都圏外郭放水路の象徴的な施設を見学
最奥部「インペラ(羽根車)」:江戸川に排水するための巨大羽根車を見学
龍Q館(1F):解散 ➡ (2F)にロッカーの荷物を取りに行く

ヒップウェーダー(長靴)を装着した後はトイレに行けなくなるため装着前に必ずトイレに行く
ヒップウェーダーを装着するため、服装はベルトとおしがついたズボン、ベルト通しがない場合はベルトを持参
「インペラ体験」コースを選択した理由

行くからには「地下神殿」を見学するだけじゃもったいない、「インペラ探検」コースにしようと決めたものの開催が少ないからか、休日を狙うとなかなか予約がとれませんでした。
今回はたまたま予約サイトを見たときに空きがあったため即おさえたよ!予約開始時にうまっても、後からキャンセルで空きが出たりするのでたまにチェックするといいかも。
水深が膝下まである暗闇の中、ヘッドライトを点けて進んでいく様はまさに「大人の探検」でした。
地底探検ミュージアム龍Q館

先に見えている建物が「龍Q館」で、「インペラ探検コース」に参加する場合は1階で受付を済ませ2階の集合場所に移動します。
「同意書」に記入する必要あり
この芝生広場の下に「地下神殿」があるのですが、「地下神殿」が建設されたときにこの芝生広場を造設したそうです。
ここに着いたとき芝生広場では子供たちがサッカーの練習をしていたのですが、何気ない平和な日常、そして、この下に実は「地下神殿」が隠されているという対比にたまらなくなりました!(アフロだけかな💦)
全く別の手の届かない場所にあるんじゃなくて、いつもの日常と隣り合わせにひっそりとそれはあって、何かがきっかけとなりその存在を知らしめる……というシュチュエーションに弱い。


一見ただの広大な芝生広場だからね~。
集合時間より1時間早くついても退屈しなかった

むしろ1時間早く着いてよかったと思うぐらい。集合時間前でもミュージアムの中は自由に見学できるため余裕をもって行くのがオススメ。
館内に入るとそこには埼玉県のマスコット、コバトンと一緒にクレヨンしんちゃんが出迎えてくれました。
クレヨンしんちゃんと写真撮影している人が多し!

2階から覗いた龍Q館の1階。ちなみに「地下神殿コース」の参加者はここで集合。

2階に昇ると「首都圏外郭放水路」の概要や仕組みを学べる展示物等があります。奥にはミニシアターがあり、コースに参加する前に見ておくと理解が深まるので先に見ておくのがおすすめ。
「インペラ探検」コースはここで集合


何やらモニタがたくさん並んでカッコイイ制御室をガラス越しに見ることができます。数々のドラマの撮影にも利用されています。


スマホにこのアプリをいれておくと、「地下神殿」で洪水時の様子を疑似体験できるのでおすすめです。

地下神殿に水が流れ込んできた様子を疑似体験することができます。

うまく撮れなかった~💦
1番レアな「地下河川を歩くアドベンチャー体験」コースの魅力

思わず写真の写真を撮ったこのトンネル。今までのコースには含まれていなかったのですが、2025年に新設された「アドベンチャー体験」コースのみ立ち入ることが可能です。
本当はこのコースに参加したかったものの……競争率が激しく、参加料金が15,000円と高額のため断念しました。
遂にベールを脱いだ「第3立坑」新規公開
第1回は2025年4月16日開催
アドベンチャーコースの調べたことを後日追記します。
巨大竪穴「第1立坑」

扉がなんだか物々しい感じがします。

深さが71mあり、スペースシャトルや自由の女神がすっぱり入る巨大な円筒状になっています。

高所恐怖症だから心配だったけど何とか耐えた💦

写真を撮るのに夢中になって手がすべったら…落としたらスマホはあきらめるしかないから対策しておいた方がいいね。
地下神殿「調圧水槽」

この入口から100段以上の階段を降りていき「地下神殿」に向かいます。普段は立ち入り禁止で勝手に入ることはできません。

こんなところに「地下神殿」の入口があるとは!
階段を降りている最中は撮影禁止です。立ち止まることなく前の人についていきましょう。

この階段を上から100段以上降りてきました。足元が濡れているため滑らないように気を付けましょう。

中は24℃ぐらいでひんやり~でもパーカーはいらなかったかも💦

写真ではわかりにくいですが、柵の向こうがさっきの「第一立坑」です。
この情景を目にしたとき、なぜか桂正和の傑作マンガ「ZETMAN」の一場面を思い出しました。アマギが金欲しさのためにプレイヤーたちを戦わせていた見世物の闘技場。造形的にはちがうけど、なんか雰囲気が醸し出されているような気がしない?
「ZETMAN」:連載当時、アクションシーンがまるで映画のワンシーンのようだと話題になっていた週刊ヤングジャンプに連載されていた。「真の正義とはなにか?」がテーマの一つ。


この迫力は写真では全然伝わらない!一度は見る価値あり!
ここで少しフリータイム。スタッフがさながらカメラマンになって参加者の写真撮影を買って出てくれていました。
最奥部「インペラ」(羽根車)

フリータイムが終わると更に奥に進んでいきます。ここからヒップウェーダー(長靴)が役に立つところで、ヘッドライトを光を頼りにズブズブと水の中を進んでいきます。こけたら悲惨なことになるため慎重に。

ついに最奥部の巨大インペラまで辿り着きました!
参加証はダムカード


アフロは興味ないのですがダムカードをコレクションしている人がいたら嬉しいでしょうね。

ステッカーは2階に置いていたから誰でも貰えるよ~♪
「インペラ探検」コースの感想
参加者の年齢は高めで、おひとりでが数人、20代とおぼしき男性3人組、外国人とガイドをしている日本人のグループ、あとは友達4人や2人で…子供はいなかったような。
土地が必要なぶん辺鄙な場所にあるため、正直なところネットで見ただけで十分かな~と思ってたんだけどやっぱり実際体験することが大事だと改めて思いました!
写真じゃ迫力が全く伝わらないんで埼玉県民の人、ぜひ1度訪れてみて!
首都圏外郭放水路「地下神殿」概要
住所 | 〒344-0111 埼玉県春日部市上金崎720 |
最寄り駅 | 東武アーバンパークライン南桜井駅(約2.3㎞先) |
公共交通機関 | 春日部市コミュニティバス「春バス」(龍Q館下車) |
電話番号 | 048-747-0281(平日:9:00~16:30) |
メール | info@gaikaku.jp |
開館時間 | 9時30分~16時30分 |
入館料 | 無料(コース見学は1,000円~) |
地下見学の予約 | https://gaikaku.jp/apply/ |
予約開始受付日時 | 見学会参加希望日の1か月前同日0:00から予約受付開始 |

駅から往復徒歩の場合はもしかしたらライトがあった方がいいかもです。参加したのが9月だったから大丈夫だったけれど、日が落ちるのが早くなる10月以降は帰り道が真っ暗になるかもしれません。
帰りはバスに乗る方法もあるけれどちょうどいい時間のバスがありませんでした。

春日部にこんな地下水路があったとは!埼玉県民として誇らしい♪