三峰神社「遠宮」のお犬さまに会いに行く理由

遠宮とおみや」(御仮屋おかりや

拝殿から少し足をのばしてお犬さまが祀られている「遠宮」に行く理由。

それは、お犬さまが(オオカミ)「三峰神社」の守護神だからです。

荒川上流域のオオカミ信仰

日本国内では明治末期に絶滅したとされるオオカミですが、荒川上流に広がる秩父山地もまた、かつてオオカミの生息地でした。
秩父山地一帯には「お犬様」と称してオオカミを祀っている神社が多数あり(三峯(みつみね)神社など計21社)、全国的にもめずらしい地域です。

江戸時代に始まったとされるお犬様信仰は、関東甲信地方へ広がりをみせ、
その信仰は現在もなお続いています。そのためこの地域では、現在も毛皮や頭骨を保存している家が何軒もあり、オオカミにまつわる伝承や伝説も各地で聞くことができます。

引用元:関東地方整備局
アフロ

「奥宮」のあとに「遠宮」は外せないよね~穴場っぽいのがまたいい♪

お犬さま(オオカミ)が守護神になった経緯

三峰神社の御眷属ごけんぞく(お使い神、お犬様で大口真神と称する)のお宮です。御眷属は深い山中に身を潜められている為ここを仮のお宮としてお祭りを行うので遠宮(御仮屋)と呼んでいます。
今から1900年ほどむかし、第十二大景行天皇の皇子日本武尊が東夷御平定のかえり道に山梨県から奥秩父の山山を越えて當山に登り、初めて三峰神社を祀られた時、道案内役をつとめたのが山犬でその忠実さと勇猛さによって三峰神社の御眷属に定められたと伝えています。
お犬さまはその霊力で三峰信仰の中心となり、山畑を荒らす畜害獣・猪・兎等を追い払い、家々を守護しては火防・盗賊除・諸難除の神と崇められています。

場所は離れているけれど、豪華絢爛な拝殿と「遠宮」のひっそりとした雰囲気との対比が気にいりました。

アフロ

人も少なめで静けさのある場所でいいよ~♪

たくさんのお犬さまが鎮座されています。

神様のお使い お犬様について

神様のお使いは動物に姿を借りて現れますが、これら神様のお使いのことを「神使(しんし)」や「眷属(けんぞく)」といい代表的なものとして稲荷神社のキツネ、八幡神社のハト、日吉神社のサルなどがあげられます。
お犬様は、山犬・オオカミが持つ類いまれな能力に、人々が畏怖(いふ)と畏敬(いけい)の念を抱き、その強い力にご神徳を求め、神様のお使いとして信心されています。秩父郡内では、三峯神社や寳登山(ほどさん)神社、両神(りょうがみ)神社(2社)、龍頭(りゅうず)神社、城峯(じょうみね)神社などがお犬様を祀っています。
この中には、神の意を知らせる兆しとして現れたお犬様に、その霊力を遺憾なく発揮していただくため、毎月の又は特定期間の特定日に「お犬様の扶持(ふち)」、「お犬様のエサ」、「お炊き上げ」と呼び習わして、赤飯・小豆飯あるいは白米を生饌(せいせん)のままや熟饌(じゅくせん)に調理し供える神事を行う神社もあります。

引用元:関東地方整備局